会社破産と会社名義の車について

会社破産と会社名義の車について

法人・会社破産と車

今日は会社の破産と会社名義の車についての説明です。会社が破産をするときに、会社名義の車を代表者がそのまま使い続けたいという希望を出してくることがあります。

 

車自体に愛着があったり、売っても大したお金にならない場合に自分が引き取った方がもったいなくないという考えです。

 

ただ、会社が破産するということは、会社名義の財産を売却してお金に換えて債権者に分配することになります。会社名義の車をそのまま代表者が使っていると、債権者側から不正に財産を移したのではないかと疑われることがあり、この点に注意を払う必要があります。

 

会社名義の車を代表者が取得する場合について時系列を見ていきます。まず破産の決定という時点があり、その決定よりも前には財産の処分権限は会社にあります。そして、破産が決定すると財産の管理権が破産管財人に移りますので、その管財人の許可がなければ売却できなくなります。

 

車の名義を移すときには、破産決定というタイミングの前後でこうしてやることが変わってくるので注意しなければなりません。まず、破産決定の前に会社として車の名義を変える場合、債権者から不当に安く売ったのではないか、無償で渡したのではないかと文句が出ることがありますので、そういうときに備えて査定をとる事が必要になります。

 

例えば査定価格で何社か見積もって30万円の価値が出たところを40万円で別の人に引き取ってもらった、こうしたケースであれば債権者としてはトータルの金額が増えているので文句を出してくることもありません。このような債権者対策をした上で破産決定前に名義を移すということもあります。

 

この場合、代表者個人の名義にしてしまうと問題になることもあります。代表者と会社は同時に破産を申し立てることも多いので、代表者が車を取得してしまうと、それが代表者個人の破産手続きで財産として扱われ、結局処分されてしまうことになる場合があります。

 

こういうときには代表者本人ではなく破産をしない親族などに買い取ってもらい、代表者がただで借りて事実上使わせてもらうという手続きを取ることが多いです。代表者が事実上取得した場合には公平性が問題になりますので、公平性を保証するためにも査定などを行っておく必要があります。

 

もう一つの方法として、破産決定後に破産管財人から売ってもらうということも考えられます。

 

この場合には、破産管財人という裁判所が選んだ人が売却するので、公平性を疑われるリスクはなくなります。ただし、破産管財人が誰に売るかは基本的に自由ですので、確実にその車を売ってもらえるかどうかがポイントになります。

 

破産管財人も当然査定をとりますので、査定額以上の金額を提示すれば配当に回せるお金も増えますから応じてくれやすくなります。ですが、確実ではありません。また、タイムラグの問題があります。破産決定が出ると破産管財人が権限を持ちますが、実際に車を売却するまでには多少時間がかかってきます。

 

その期間の間、管財人は普通であれば車の使用を禁止してくることが多いです。事故が起きたりしたときの責任問題になるので、一定期間車が使えなくなるリスクが発生します。以上のようにどちらのタイミングで売るにしてもリスクはあるのでそれをどれだけ回避できるか考える必要があります。